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すがよ便り 2012.5.24



今回は、中学生の職場体験についてお伝えします。

先日、羽後町立三輪中学校2年の生徒さん達が、五林坂牧場で3日間の職場体験を行いました。

生徒さんにはまず、この地域において菅与とはどんな会社なのかをご説明し、全ての施設、エコフィードの仕組み、資源循環型農業についても説明させて頂きました。私たちも噛み砕いて説明することにまだ慣れておらず、生徒さんには少し難しかったかもしれませんが、皆さん真剣にメモをとりながら聞いてくれました。

今回の3日間は「牧場の職場体験」ということで、皆さんには牛の飼育を体験していただきました。体を使った仕事な上に、地味で時間のかかる仕事でもあります。牧場の仕事は、工場とちがい、相手は機械でも商品でもお客様でもなく、「命」をもつ牛たちです。この仕事を通して、命を育むことの難しさと食べものの大切さを、体をつかって学んで欲しいと思いました。

牛の飼育は、「作業」として言えば「餌やり→掃除、餌やり→掃除」の繰り返し。でも決して作業だけをしていてはいけません。飼育の目的は牛を「育くむ」事。命をいたわり、育児と同じように…といっても、まだ中学生の皆さんには理解が難しかったかな…。

幸運にも、今回の職場体験の皆さんは「牛の手術」に立ち会う事ができました。牛は体は大きいですが、とても弱い生き物です。病気になりやすく、異常があったらすぐに対処しないと死んでしまいます。仕事の中で「生」と「死」を分ける瞬間に立ち会った皆さん、命の重みと、飼育という仕事の重みを感じていただけたようです。

後日、中学生の皆さんからは、丁寧なお礼のお手紙と、自作の「職場体験新聞」が届きました。職場体験をどのように感じていただけたか気になっていたので、すごく嬉しかったです。皆さん、率直なご意見で「力仕事はつらかった」と書かれていましたが(笑)、「食べ残しに気をつけたい」や、「命の大切さを学んだ」、「今思えば職場体験に牧場を選んで良かった」という言葉もあり、私たちも「この事業をしていてよかったな」とあらためて思いました。